児玉陽子の正しい「食養」のすすめ

エナジック代理店向け広報誌「Global E-Friends」

2019.11.1~2020.12.15に23回掲載されたものを転載しました。

第22回

肥満解消のための食生活はこれだ!

「肥満」といえば、病気から生じる一部のケースを除く大部分が、食べ過ぎ=脂肪の過剰蓄積によって引き起こされます。そこで食生活の改善こそが最良の解決策であり、まさに食養の出番なのです。

肥満を計る指数で一般的なのが、皆さんご存知のBMI(Body Mass Index)ですね。計算式は、[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]です。皆さんもご自分の身長・体重から計算してみてください。日本では日本肥満学会が18.5~25未満なら普通で、それ以上は肥満と分類しています。

改めて肥満の原因を述べてみますと、糖質・脂肪・タンパク質など食物で摂取するエネルギーを上回るために起こります。 このように過食と肥満は密接な関係にありますから、何といっても、正しい食生活こそが肥満防止(または減量)の決め手なのです。

肥満が怖いのは、身体に負担がかかり、多くの病気を引き起こすためです。実際、肥満の人たちの多くが、糖尿病や痛風、肝硬変、胆石などから心臓病、脳出血といった重篤な病まで、何らかの異常をきたしています。そこであるべき食養を以下に示してみました。

まずは「食べ方」ですが、間食や夜の大食は厳禁です。早食いやまとめ食いも避けましょう。味付けは全体的に薄くする方が、賢明です。

■ 「GI値」の低い食品を!

食事内容としては、できるだけ「グリセミックインデックス(GI値)」の低い食物を摂るように心がけましょう。GI値とは「食品ごとの血糖値の上昇度合いを表現する数値」で、通常、GI値「60」を目安とし、それ以上の食品は避けた方が良いとされています。

たとえば精白米は80以上ありますが、玄米は55程度、という具合で、なるべく精白した食品は避けましょう。それらは必要なビタミン、ミネラルが取り除かれて栄養価が少なく、血中の中性脂肪を上昇させやすいという性質もあります。

また、上白糖などは100を超える高いGI値ですから、甘味食品には十分注意が必要です。

一方、未精白食品は栄養素が多く、繊維にも富んでいるため咀嚼(そしゃく)回数が増えて満足感を味わうことにもつながってお勧めです。

大切な栄養素のタンパク質は肉や卵、魚類からよりも大豆製品などから多く摂ることを勧めます。ビタミン、ミネラルは、エネルギーが低い野菜や海草類で十分に摂取しましょう。

最後に減量を始めるに当たって注意すべき点を。高度の肥満であっても、最初から急激に熱量を低下させることは危険です。徐々に減量に体を慣らしていくようにしましょう。また、アルコール類は食欲をそそり糖分の摂取にもつながるので、禁酒が最適です。

努力して標準体重に戻ったら、今度は労働と運動の量も踏まえた適正カロリーを維持していきましょう。

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